・パーマロイを用いた磁気シールド
・生体磁気計測(研究開発・医療用・人間/小動物の脳研究・神経細胞研究など)
・SQUID・光ポンピング磁力計を用いる機器・装置の磁気シールド
・微弱磁気センサ(ピコテスラオーダー以下など)の開発・実験・検査装置
・原子軌道を利用する機器・センサ類の開発・実験・検査装置
・電子ビーム装置の磁気シールド
・高圧トランスや変電設備などの磁気シールド
・その他
都市部では日中たくさんの電車が走っています。この電車の動きによる磁気ノイズの変動を測定記録すると、夜12時頃に電車が止まると変動巾は小さくなり、早朝5時頃に電車が動き出すと変動巾が大きくなることが分かります。同様に3層の磁気シールドの中でも磁気ノイズの変動を測定記録すると、変動巾は1000分の1以下まで低減していることが分かります。
磁気ノイズのパワースペクトルを測定します。外部ノイズ(環境磁気ノイズ)が1Hzで約50nT/√㎐あるとき、3層シールドボックスの中では0.06nT/√㎐と約800分の1まで低減していることが分かります。
磁気シミュレーションを行っています。
磁気シールドルームの扉開閉による内部の磁場変化の様子を、積分要素法を用いてクーロンの法則、ビオ・サバールの法則を解析し動画で示しています。この他、貫通穴のサイズや形状の最適値、励磁コイルと磁気シールドの関係なども解析しています。
磁気シールド材には国産パーマロイ(JIS PCグレード)のみを使用しています。
JIS規格「C2531鉄ニッケル軟質磁性材料」
PCグレードPCの成分 Ni(ニッケル)78%、Fe(鉄) 13.5%、Mo、Cu等
常時在庫しておりますので、短納期対応可能です。
パーマロイは1100℃以上の高温で磁気焼鈍を行う必要があります。磁気焼鈍を行うことにより約10倍シールド性能が向上します。
高性能な磁気シールドを作るためには、緻密な図面作成が必要です。それは例えば自動車のメカニック設計に匹敵する図面を作成しなければなりません。多層シールド材の組合せ、扉開閉機構などメカニックの設計や、パーマロイは予め使用箇所を決めて材料加工・磁気焼鈍を行わなければ高度な磁気シールド性能は得られませんので、それら詳細な加工図面が必要です。
パーマロイ層にアルミ全溶接層や銅板ネジ止め層を適切に加えることで磁気シールド性能が更に向上します。
アルミ全溶接と銅板ネジ止めの様子です。
特開:2019-206853 実用新案登録:第3217466号
アクティブ磁気シールドを用いれば更にシールド性能が向上します。アクティブ磁気シールドは、外乱磁場の飛来方向に検出センサを設置すると良好なシールド効果が得られます。特に1つの方向からのみ大きな外乱磁場が加わることが分かっている場合には1つの検出センサを設置すれば、コストパフォーマンスに優れた磁気シールド効果が得られます。
縦横高さ(X,Y、Z方向)の全方向からの外乱磁場をアクティブシールドするには、X、Y、Zの3軸に検出センサが必要となります。さらに、+X、-X、+Y、-Y、+Z、-Zの6方向に検出センサを設置すれば、あらゆる方向からの外乱磁場に対応できるようになりますが、このときはパッシブシールド(パーマロイ)層をもう1層加えて多層シールドにした場合と、いずれが経済的か検討する必要があります。
磁気シールドルーム全体またはその一部分に除震システムを導入し建物自体の揺れから磁気シールドを隔離して、磁気シールド壁面の振動による磁場変動を低減します。除震システム設置に際しては、まず磁気シールド設置面の振動を実測します。その振動量が磁気シールド内部に要求される振動量まで減衰する伝達関数を周波数毎に計算・設計して、製作・据付します。
この除震システムは卓上型のシールドボックスから大型の産業用磁気シールドルームまで適用することが出来ます。
基本仕様
・シールド性能
・ルーム寸法 巾、奥行、高さ
・扉開口寸法 巾、高さ
・扉 取付位置
・シールド貫通口、換気用口、サイズ、数量、取付位置
・内外装仕上げ(床材料、壁紙仕上げ、アルミパネル)
・シールドルーム内の床補強(顧客様装置設置用)
・室内照明
追加仕様
・火災報知器取付
・監視カメラ取付
・非常扉取付
特別仕様
・アクティブ磁気シールド
・除震システム